先日お客様から賃貸物件の相談を受けたのですが、いやぁ~不動産ってホントに面白い事件が多いです。 さて、その内容ですが息子さんが部屋の賃借人でお父様が連帯保証人です。

当初一年間は家賃を振込にて支払ってましたが、どうにも面倒になり銀行にて自動引落の手続きをしました。 しかし、何の不手際か引落しされずに丸二年経過、退去時に一括請求を求められている、と言う内容です。一括では流石に払えないので分割支払いを希望するも断られる。そして連帯保証人の父親(相談者)へ請求が来ている。

前提の説明ですが家賃振込先は管理を委託されている不動産業者です。そして契約期間中には賃借人への支払督促が一度も来ていない、との事です。

お客様を疑う訳ではありませんが一度も請求が来ないなんて、まぁにわかに信じがたいですよね。大きな疑問が残りますが、一方の意見しか聞いてない為、現状での判断しか出来ません。

いくつかの不思議を整理しましょう。

賃借人側 Q、2年間も家賃が引き落とされてなくて本当に気が付かなかったのか?

A、色んな引落があるので気が付かなかった。通帳記帳もしなかった。

賃貸人側、オーナー側

Q、家賃が2年間も振り込まれなくて気が付かなかったのか?

これは回答得てないので分かりません。しかし、管理会社は賃借人から家賃入金があったらオーナーへ振込みします。家賃滞納があればすぐに連絡して支払いを求める仕事です。つまりこの話が本当であれば口座管理会社もオーナーも二年間入金が無くても気が付かなかった事になる。

管理件数が多すぎて確認が漏れる事もあるしオーナーも管理会社も高齢化でボケボケと言うのも全くない例ではないですが、どんだけ金銭的に余裕あんだよ!と突っ込みを入れたくなりますね。

話は少し脱線しますが不動産オーナー及び、賃借人の高齢化はもはや他人事ではありません。先日の話ですがとある駐車場オーナーから2台空きが出たので募集して欲しい、との事。有り難いですね!当方で2台客付けしたのですが利用開始が1カ月先と言う事でしばらくは空いたままでした。

ところが先日フラッと、ふらふらと?オーナーがご来店されて開口一番に「駐車場が2台空いたんで募集してくれないか?」と。え?いや、そこは先日契約終了しましたよ?お金もオーナーに振込んでますよ~、契約書も一緒にお渡ししてますので帰ったらチャント確認して下さいね・・・(-_-;)

あぁ、そうか?!そうか・・・と、何とか理解して頂きご帰宅されました。が、直後に℡が来て「お宅からお金を貰ってないんだけど、どーなってんだよ?」

う~ん、ちゃんと明細書にも書いてますし領収書もお持ちですから確認して下さい。「え”ぁ~?なに?入ってないんだよ、お金が入ってないの、お宅一体どーなってんのよ!」と。

たぶんですがコレからこんな事が増えて来るんだと思います。また厄介な事にオーナーは長年自分でやってきた自信があるのです。まだまだ俺は出来る、問題ない、と言う方が多いのです。息子さんや奥様も交えてやっていきましょうねぇ~、なんて言っても取り次いでくれません。「ワシがやってんだからワシに連絡すればいんだよ!」と。

こちらも何かあるといけないのでコレからはボイスレコーダーで録音しておこうかなぁ。

また別の日の出来事ですが先程の駐車場契約が既に終わっており、お客様が駐車場利用を開始したのですがオーナーから、「なんだあのデッカイ車は、しかも2台も、隣りの車が出し入れし辛くなったと言って解約したいと言ってきた。困るからやっぱりあのデカイの出てってくれないか?」です。

えぇ~!そんなご無体な・・・。ちゃんと事前に試し入庫していてその現場を息子さんと共に確認して頂いてますよ?それはあまりに勝手やしませんか?イイ加減にせいこのボケじじい!とは当然言えませんが、そう思いたくなく気持ちは理解して頂けますよね?はい。

と言う事でだいぶ話が脱線しましたので戻しますと、故意過失は不明ですが結果的に2年間も家賃不払いとなってしまいました。一括返済は出来ないので分割返済を希望するもオーナー側(不動産屋)は拒否、何もなしだとアレなので先ずはいくらか払えと言う事になり300,000円だけは支払いました。

残りの1,700,000円を一括返済ですね。今ここです。連帯保証人のお父さんも払えない方ではないのですがなんとなく急に出た話って嫌じゃないですか。それに息子ったってもう20代後半ですので自分の不始末は自分で解決しろよな、と言う気持ちもあるのだと思われます。

んで、田港調べによると、「まぁ話が全て本当なら両成敗じゃないですが、分割に応じてやれよ、払わないって言ってる訳じゃないし、お互い落ち度があったんだしさ」と言うことですね。これは都庁の不動産業課にも聞いたのですがほぼ同意見でした。

また弁護士の友達2人にも聞いたのですが意見がパックリ割れまして困りました。が、より重大な結果をもたらすであろう方を採用したほうがよいと思います。

まとめると「連帯保証人のお父さんに返済資力があるのであれば、さっさと払ってしまいなさい。そして息子はオヤジに返済していけば良いのでは?」と言う事です。

更に相手が本気で訴訟を起こせば給料や財産の差し押さえを掛けて来る事も出来る。そうなると何かと面倒ですよ。訴訟の結果で分割しなさい、との和解判決が出る可能性が高いですがそれは相手が分割に応じた時の事であり、拒否すればそう言うことも出来ちゃいます、と。

まぁ総合判断するとお父さんが素直に一括返済しておいた方が良さそうです、はい。上記の「連帯保証人のお父さんに返済資力があるのであれば、さっさと払ってしまいなさい。そして息子はオヤジに返済していけば良いのでは?」と言う事です。

ん~、久しぶりに長文書いて疲れました、お付き合い頂き有難うございます。さて、次回ですが囲繞地通行権についてちょっとだけ書いてみたいと思います。読めるか?この漢字読めるか?不動産屋は書けないけどたぶん読めるぜ!「いにょうち」と読みます。続きはまた。

 

 

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