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このレトロな雰囲気の建物、ご存知でしょうか?殆どの方が知らないと思います、文京区白山1丁目の細い裏道にひっそりと佇んでいる昭和30年代築の木造2階建、いや、正確にモノを言えば存在していたってところかな。

悲しい事に只今解体作業真っ最中であります、勿体無い気もしますが築年数が古く建物自体が朽ち果て全体が傾いてるので大きな地震でもありゃペッしゃんこ、近隣にも迷惑かかるので仕方ないです。

付近一帯は明治45年以降白山三業地と呼ばれていたそうです、三業とは「芸妓置屋」「待合茶屋」「料理屋」の三業からなる街だそうですが…何だか想像出来ませんねぇ、総称して「花街」と呼ばれる場所、イメージとしては遊廓とか?時代劇で良く見る色っぽいお姉さんたちが手招きしているアレ・・・?と思ったのですがどうやら少し違うようです。

体を売る娼妓(しょうぎ)と芸を売る芸妓(げいぎ)は別物だそうで京都の祇園の様な三味線を弾き歌を唄い踊りを舞う、料亭で洗練されたお料理が持て成され…ってな格式の高い感じの街だったかもしれません。

僕の想像はどうやら間違っちゃいないですが正解でもない様です、この街の始まりはそういった娼妓のお店から始まった様で物の本によると白山三業地指定以前より界隈には「銘酒店」や「楊弓店」(矢場とも呼ばれ弓矢で的を射て遊ぶ店)が8軒程あったらしい、楊弓店には「矢取女」と称される女性が従業しており、彼女達もまた「私娼の一形態」 であったとさ。

実はこの味わい深い建物を弊社が購入しました。新築建売住宅を2棟販売予定です。

外観ですが購入されるお客様の好みは重視したいと思ってます、ですが既存のモダンな雰囲気を残してあげれたらいいなぁって個人的に考えてますが皆さん、どうでしょうか。前回もお話しましたがそこが僕の悩み所でして夢だけでは飯は食っていけないようです、ハイ。

「花街」なんて言ったらイメージは良くないでしょうかね?樋口一葉女史の「にごりえ」に登場する場所がここ白山なのでそういったロマン?を感じれる方には良いけれども、「花街」だった事実をぶっ壊す上ではスタイリッシュなフォルムで仕上げた方が良いんだよね、何もかもを忘れて新しい街へ・・・。

これを機に白山に縁のある文学史でも読んでみるか、樋口一葉 永井荷風 徳田秋声 秋の夜長を過ごすには丁度良いきっかけとなりました。
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