タイトルにある病気、ご存知ですか? 今年の3月にNHKスペシャルと言う番組でやっていました、観た人は皆衝撃を受けたことでしょう、恐怖・不安・無力感、そして生と死に対しての価値観、尊厳死の問題。
あれからもう半年経つと言うのにふとした瞬間にこの病気の事が頭を過ぎります、色々な方が感想を書いているがまだ知らない人も居るだろうし、なんだか書かないといけないんじゃないか?と思ったのでこの場をお借りして一方的に書きます。 不動産とは全く関係ありません。
簡単な説明になりますが、最終的な完全閉じ込め状態とは脳も体も健常者と変わらないのに自分の意思で動く事が全く出来ません、人工呼吸器で息をし、チューブで栄養を摂ります。目も自力で開けられないので誰かが瞼を引っ張り上げないと光は見えず真っ暗闇の中で過ごします、死ぬほど辛くて自殺しようにも体は全く動かないし声も出ません。体と言う不動の器の中に健全な精神が生き続ける程恐ろしいことはないです。
進行性の病気の方は完全閉じ込めに至るまでは動かせる筋肉を使い意思の疎通を図る事が出来ます。記憶に新しいのが徳之島の基地移設問題でテレビ出演されていた地元の有力者 徳田 虎雄氏、彼の病名は筋萎縮側索硬化症、通称ALSと言う病気。徐々に筋力が低下していき体が全く動かなくなっていくようです。
この番組では自分が「完全な“閉じ込め状態”になったら死なせてほしい。闇夜の世界では生きられない。人生を終わらせることは“栄光ある撤退”であると確信している」と意思を伝え、家族もそれに同意した事が話題になっていました。尊厳死と言うのですかね、でも今の医療では一度人工呼吸器を付ければ外すことは殺人罪になってしまします。本人が死を望んでも許されませんし医師も殺人の罪に問われるので頼まれてもやらないでしょう。
想像出来ますか?自分がその状態になった事を?考えると怖すぎて耐えられません。
献身的に介護されている奥様も実際はどうして良いのか分からないのが正直な所の様です、ご主人には生き続けて欲しいけれど、もしも自分が先に病で倒れる事になろうものなら誰が代わりに介護をするのか?そう考えると前にも進めず、後ろにも下がれず兎にも角にも今を一緒に生きるしかない様です。
もう一件の閉じ込め事例を紹介してましたがその方は既に ゛完全゛な閉じ込めとなっていました。それでも家族は普段と変わらない生活を送ってます、こちらが話しかても返答はしませんが聞こえているのは間違いありません、家に父親が居てくれるだけで良いのだそうです。当の本人はどう思っているかなんて分りませんが僕も父がそうなったら生きているだけで良いと思うかも知れません。
今話題の臓器提供問題に少し似ていますね、「もしあの人が生きていたらこんな考えだったであろう」と言う推測を元に臓器を提供する、以前「新、ブラックジャックによろしく」で脳死判定を取り上げた事がありましたがあれを読んでから僕は臓器移植をしようとは思わなくなりました。別に本が悪い訳ではありません、一個人の考えです。
前出のお父さんですが今この瞬間も生きてらっしゃると思います。一体どんな事を考えているのでしょうか「このままそっと逝かせてくれ」そう思っているのかも知れませんし、「奇跡が起こるまで生き抜いてやる!」と思っているのかも知れませんね。
しかし奇跡が起こる事もゼロではありません、今の医療の進歩は目を見張るものがあり一昔前では死ぬしかなかった病気が今は治るなんてのは常識ですから。だからやっぱりその日が早く来るまで生き続けるしかないでしょう。23年間に奇跡が起こらないとも限りませんからね。
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