古くなった家を解体している姿は良く見かけますね。

マンションなどの鉄筋コンクリート造であれば鉄板みたいな物で外部を覆い、
近隣にコンクリ片が飛んでいかない様にします。
また重機でガンガンやるので騒音・粉塵が出ない様に防音パネルも利用します。
今回は木造3階建の戸建住宅を解体するのですが隣りの家に少し難がありまして…。
いや、すみません、少しじゃなくて相当大ありです。
「建築物解体工事計画の事前周知要綱」ご存知ですか?
各自治体にある指導要綱で「解体床面積80平方メートル以上の建築物の解体工事を行うときは事前に届出が必要」です。
事前に「石綿(アスベスト)の調査」、「ねずみの生息調査」、「標識設置」と「住民説明」を行う様に指導されてるんですね。
これは条例ではなく、いわゆる行政指導なので厳密に言えば法的効力はありません。
ですが、従わないと建築確認が下りないみたいなので従わざるを得なませんなぁ。
早速、住民説明義務を果たすべくお隣さんへ挨拶に伺いました。
「こんにちは~、
先ほど伺ったのですがお留守の様なのでまた夕方にでも行って来ます。
※続きを読みたい方、
事前説明をしっかりしたい理由は義務を果たすだけではなく、
こちらが発注した解体工事の影響でお隣の家がクレームを入れてくる事が多々あるからなのです。
「家が傾いた、沈んだ、ドアが開かなくなった、壁や室内クロスにヒビが入った、
車が汚れた、傷付いた、騒音で眠れない、
ある事ない事を言ってくる方も多く、そうならない様に解体屋さんは事前に家屋調査を行い内外の写真等記録を残します。後々のクレームに備えての物的証拠ですね。
まっ、証拠が無くても相手がまともな解体業者や
依頼主であれば問題が起きても誠意をもって対応してくれます。
※仮に裁判で争う場合、クレームを入れる側に立証責任があります。
もし隣地が解体工事をするのであれば外観、内装、基礎のひび割れ等を
何ら障害のない案件であれば重機を入れてガッチャンガッチャン!
手ごわしと言いまして重機を入れずにツルハシやバールで慎重に壊していきます。
おのずと解体工期も延びるし人工(ニンクと読む、職人の給与)も増えてしまいます。
目の前が細い道路で4トン車が入らない場合も費用がかさむ要因の一つです。
過去にも何度かデンジャラスな解体を経験しました。
基礎を取り除くと隣りが倒れてきちゃう案件もあり、
その時は基礎を一部残しての引渡し、購入者様には迷惑をお掛けしました。
また、隣りの家が傾いて来ている案件も良くありますね、こっちが支えてあげてるw
壊すと倒れちゃうからヤメテとか言われてもねぇ、
人と言う字はお互いを支えあい・・・。
色々な現場があります。
でも話を全く聞いてくれないキチ○イの方はそうはいません。
人間腹を割って話せば分かり合える・・・のかなぁ。
最近愚痴っぽくてすみません。本日もお読み頂きまして感謝です。
「こ、こんにちは~、ちょっと良いですか~」
返事がない、高齢の方が住んでると聞いてるがもしかして・・・、
ひぃゃあ~!
申し訳ないけどちょっと僕には無理かも知れません・・・(泣
もしも、もしもの話ですよ、
夕方にお伺いして在宅されていてですね、
って言われたら正直靴を脱いで上がる勇気がないです。
あ~、僕はどうすれば良いのだぁ~!!!!!
って言われたら靴脱いで上がりますけどねぇ、
憂鬱・・・・。